ボクシング、空手、キックボクシング、総合格闘技など、打撃系の格闘技ではほぼ必ず使うことになる、パンチについて、種類と特徴を挙げながら紹介していこうと思います。
拳をかため相手を殴打するという、原始的な攻撃方法ですが、格闘技の歴史の中で試行錯誤され、現在ではさまざまなパンチの種類が存在します。
基本的なパンチの種類

まずは、ボクシングやキックボクシングなどで、基本的な技とされていることの多いパンチを紹介しようと思います。
格闘技によって若干名称が違い、特に空手では顔面を殴らないルールだと、あまり身近ではないパンチもあります。
ストレート
ストレートは、主に、オーソドックススタイルで構えているとき、体をひねり、右の拳を使って相手の頭部などを、直線的に殴る打ち方です。
ボクシングなどの試合でも頻繁に使われるパンチで、体をひねるとき重心の移動を伴うので、非常に威力があります。
ストレート単体で使うことももちろんありますが、オーソドックススタイルで構える場合、左のジャブから、右のストレートを出す、一般的に「ワンツー」と呼ばれるコンビネーションとして使うのも有効です。
シンプルですが強力です。
ジャブ
ジャブは、主に、オーソドックススタイルで構えているとき、左の拳を使って、体をひねることなく、素早く相手の頭部などを、殴る打ち方です。
ストレートと違い、体をひねり重心の乗った打撃をするわけではないので、決定打的な攻撃にはならない場合が多いです。
基本的には、ワンツーを使って、右のストレートを相手に当てたいとき、相手にパーリングさせたり、ステップインするためのフェイント的な意味で、ジャブを使う場合が多いです。
あとは、単純に牽制したり、相手のディフェンスの反応を見るために使われたりもします。
素早く出すことができるので、ストレートに限らず、他の技に繋げやすくとても便利な技です。
フック
フックは、肘を曲げた状態で、相手の頭部を横から殴るように打つパンチです。
ジャブやストレートなどに比べると、近い間合いのときに有効な技です。
ジャブなどで間合いを詰めた後や、ジャブ・ストレートのワンツーの後に使うと効果的です。
アッパー(アッパーカット)
アッパーは、肘を曲げた状態で、相手の顎を下から上に殴るように打つパンチです。
これもフックと同様に、ジャブやストレートに比べて、相手と近い間合いのときに使います。
アッパーカットとも言いますが、意味は同じです。
特殊なパンチの種類

以上が、ボクシングやキックボクシングなどで用いられるかなり基本的なパンチです。
こう考えてみると、基本的なパンチのバリエーションって少ないですね。
たしかに、バリエーションは少ないし技自体もシンプルですが、フェイントやコンビネーションを使ったり、カウンターを合わせたりなどの駆け引きやディフェンスなどによって、高度かつ複雑なやり取りになります。
ここからは、基本的なパンチではないですが、ボクシングなどの打撃系の格闘技において、よく使われることの多いパンチをいくつか紹介します。
オーバーハンドブロー
オーバーハンドブローは、オーソドックススタンスのとき、右の拳を大きく弧を描くような軌道で打つパンチです。
始めてみると、一見、大振りであんまり格闘技のパンチっぽくなくて、使えなさそうに見えるかもしれませんが、そんなことはありません。
主に、ボディーやストレートなどに意識を向けさせたり、ステップインをしながら行うと効果的です。
むしろ、そういうプラン無しに、いきなり単体で、オーバーハンドブローをすることはあんまりないです。
そこにいたるまでのかけひきや作戦があると効果のある技だと思います。
オーバーハンドとも呼びます。
フリッカージャブ
フリッカージャブは、オーソドックススタイルのとき、左腕をやや下げた状態から、やや脱力気味に素早く打つパンチです。
普通のジャブとは違い、左腕をやや下に下げることで、相手の視界に入りにくく相手は防ぎにくいというメリットがあります。
アメリカのボクサーのトーマスハーンズが好んで使っていたことで有名です。
ボクシングでフリッカージャブを使う場合、あんまり露骨に裏拳みたいに打つと反則になってしまう場合があると思うので注意してください。
バックハンドブロー
バックハンドブローは、空手の後ろ回し蹴りのようなイメージで回転して、裏拳を相手の頭部に当てるパンチです。
キックボクシングで主に見る機会が多いと思います。
回転す分、見た目が派手なので、これが決まるとかっこいいですよね。
ちなみに、英語だとバックハンドブローじゃなくて、スピニングバックフィスト(Spinning back fist)っていうらしいです。
スーパーマンパンチ
スーパーマンパンチは、スーパーマンの如く、跳ぶように前にでて、(オーソドックスなら)右で相手の顔面を打つパンチです。
僕の勝手なイメージですけど、総合格闘技で使っている人が多いような気がします。
偏見ですが。
まとめ

以上が、格闘技で使われる基本的なパンチとちょっとマニアックなパンチでした。
もし、知らないパンチがあったら、Youtubeなどやり方の動画を見て習得し、パンチのバリエーションを増やしてみてください。
コンビネーションの幅が広がると思います。
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